Google Workspaceとは何か
Google Workspaceは、Googleが提供する企業・組織向けのクラウドベースの生産性・コラボレーションツールです。GmailやGoogleドライブ、Googleドキュメント、Google Meetなどの無料版サービスに、セキュリティ、管理機能、拡張性、サポート体制といったビジネス向けの機能を付加し、統合・最適化したものです。また、組織の生産性向上やチームワークの強化のための機能が用意されています。。
以前は「G Suite」として提供されていましたが、2020年に「Google Workspace」に改称されました。
ビジネスシーンにおける利便性と具体的な活用シーン
- 統合されたコミュニケーション基盤
GmailやGoogle Meetを利用することで、社内外のコミュニケーションがスムーズに行えます。特にリモートワークや多拠点展開の企業において、リアルタイムのビデオ会議やチャット機能は重要です。 - ドキュメントの共同編集
Google Docs、Sheets、Slidesを用いれば、複数人が同時に同じドキュメントにアクセス・編集できるため、プロジェクトチームや遠隔地のメンバー間での効率的な作業が可能となります。 - 統合的なスケジュール管理と予約システム
Google Calendarは社内の会議室予約や個々のスケジュール管理を容易にし、組織全体のタイムマネジメントを向上させます。 - セキュリティと管理の集中化
管理者向けのコンソールを通じたユーザー管理やデバイス管理、データ保護の設定は、企業における情報漏洩リスクを低減し、コンプライアンス対応をサポートします。
無料版Googleサービスとの違い
Google Workspaceは有償のサービスになります。Google Workspaceで利用できるGmailやGoogleドライブは無料でも利用できますが、Google Workspaceと無料版Googleサービスの違いを比較すると以下のようになります。
サービス | Google Workspace | 無料版 |
---|---|---|
Gmail | ・独自ドメインのメールアドレス(~@yourcompany.com 「yourcompany.com」の部分が設定できる) ・スパムフィルタの強化など管理者によるメールポリシーの設定 ・広告表示なし | ・~@gmail.comのメールアドレス ・Gmail標準のセキュリティ ・広告表示あり |
Google ドライブ | ・ストレージ容量(1ユーザーあたり) Business Starter:30GB Business Standard:2TB Business Plus:5TB ・ドメインユーザー内で共有サーバのように利用できる「共有ドライブ」 ・ユーザーによって共有ドライブのアクセスを制御できる高度なアクセス管理 ・業務上の信頼性が向上させるデータのバックアップや監査ログ機能 | ・15GBの無料ストレージ ・個人間の共有機能のみ ・バックアップは各自 |
Google Meet | ・長時間会議(最大24時間) ・参加者制限の拡張(最大1000人) ・録画機能あり(Business Standard以上) | ・会議時間最大60分 ・参加者制限100人 ・録画機能なし |
Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド | ・データ損失防止(DLP) ・高度な履歴管理 ・企業向けテンプレート ・厳格なアクセス権限の管理 | ・基本機能のみ |
Google Chat | ・ドメイン内で容易にSpacesを構成可能 ・管理者による制御 | ・スペースに1人ずつ招待 ・管理者制御無し |
サポート | ・24時間365日のカスタマーサポート | ・フォーラムやヘルプページのみ |
他のビジネスコラボレーションツール(Microsoft 365)との違い
Google Workspaceと競合する代表的なサービスがMicrosoft 365(旧Office 365)です。それぞれの特長を比較すると以下のようになります。
比較項目 | Google Workspace | Microsoft 365 |
---|---|---|
主な強み | クラウドネイティブでリアルタイム編集、シンプルな操作性 | Officeアプリ(Word, Excel, PowerPoint)の豊富な機能 |
メール | Gmailベース(直感的で高速) | Outlookベース(高機能・統合管理) |
コラボレーション | Google ドキュメントのリアルタイム共同編集が強い | SharePointやTeamsでのファイル共有 |
セキュリティ | クラウド前提でゼロトラスト対応 | エンタープライズ向けの細かなセキュリティ設定 |
選び方のポイント
Google Workspace
操作が容易で、リアルタイムコラボレーションなどクラウド利用に特化した利用を想定。
小規模なチームやチームメンバーが分散しているリモート業務における統合的なビジネス管理に向いている。大規模組織でもコラボレーションに特化した利用や社外メンバーも含めたプロジェクト単位での利用などにおすすめ。
一方でオフライン作業は苦手で、オフィスのイントラ内のみの利用を想定した場合、パフォーマンスを最大限発揮しにくい。
Microsoft 365
高機能なドキュメント作成やデータ分析、エンタープライズ向けの統合ツール群(例:Power BI、Teams内の多機能連携)など、高度な利用を想定。
Officeライセンスが利用できるのが魅力だが、他のツールの活用が進まなければ、利用期間中継続的に費用がかかるのでパッケージ版やボリュームライセンスの方が安価な場合も。
他の有償Googleサービス(Google One)との違い
GoogleにはGoogle Workspace以外にもGoogle Oneという有償サービスがあります。Google Oneについては別記事で詳しく紹介しています。

- サービスの対象と目的
Google Oneは主に個人向けの追加ストレージやサポートを提供するサービスであり、個々のデータバックアップやプライベート利用が主な目的です。一方、Google Workspaceは企業や組織向けに設計され、複数ユーザーでのデータ共有、コラボレーション、セキュリティ管理に重きを置いています。 - 管理機能
Workspaceは、中央管理コンソールを通じたユーザーやデバイスの一括管理、監査ログ、セキュリティポリシーの適用といったエンタープライズ向けの管理機能が充実しています。Google Oneは個人利用に特化しているため、このような管理機能は提供されません。 - サポートとSLA
ビジネス向けのWorkspaceでは、24時間体制のサポートやSLAに基づいたサービス品質が提供され、業務上の信頼性が確保されています。一方、Google Oneは基本的に個人の利用であるため、ビジネス利用に求められるレベルのサポートは想定されていません。
適した利用シーン
- Google Workspace
チームや企業内のコラボレーション、情報セキュリティ管理が重視されるビジネス環境での利用に最適です。 - Google One
個人のバックアップ、写真や動画の保存、個人用のサポートが必要なユーザー向けです。
用途やニーズに合わせて適切なツールを選定しよう
Google Workspaceは、クラウドベースの柔軟な働き方に最適なビジネスコラボレーションツールです。特に以下のような企業に向いています。
✅ クラウド活用を重視する企業
✅ リアルタイムの共同作業を強化したい組織
✅ スタートアップやリモートワーク中心の企業
一方で、Microsoft 365はOfficeアプリを中心とした業務環境を維持したい企業向けです。ニーズに応じて適切なツールを選択しましょう。
Google Workspaceのプラン比較ついては別記事で詳しく紹介しています。
Google Workspaceを使い始めるために準備するものと利用開始方法については別記事で詳しく紹介しています。
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